世の中の皆々様、暑中お見舞い申し上げます。
“夏”といえばね、ノベルゲーの季節ということで、つまりロマンスの季節というわけですね。
最近、数年遅れで「夏へのトンネル、さよならの出口」を観たんだけど、かなり良かったっす。
フィナーレ。名曲過ぎやろ
ラブロマンス作品のエンドロールに流れてくるポップバラードからしか摂れない栄養があるように思えてならない。
そういう文脈で、同じラブロマンスアニメ作品っぽい雰囲気を醸し出している『君と花火と約束を』を観てきたのでその感想をつらつら描いていくであります。
ちなみに前情報はほぼ無し、高橋李依と佐藤勝利が主演を務めていることしか知らずに観に行きました。
timeleszも全然分かりません。

最初に言っておくと、結論自分は「非常に観て良かった作品だった」と思っています。ありがとう平原綾香。
いや分かるで、酷評している人の気持ちも理解るで。
それら諸々も含めて自分がこの映画を観て感じたことを整理するために感想を書きます。
というわけで以下感想。
※↓ここからネタバレ、めっちゃネタバレ
– 感想 –
作画について
基本的に序中盤は普通のアニメ作品って感じだったかな。
良くも悪くも自分の中のイデアに近いクオリティのキャラ作画という評価ですかね。
いわゆる新海誠作品だとか、それこそ「夏へのトンネル、さよならの出口」や「超かぐや姫!」みたいな圧倒的な画力(えぢから)を感じることはあまり無かった。
背景はかなりキレイだな~って思ってた。
戦時中の作画や演出はめっちゃ力入ってた(かなり暗かったけど)。
終盤に入ってから、フユが過去に戻ってからの作画はマジで良かった。
ンマ~~~~~~~~~~~~~ジで良かった
ず~っと花火がどっぱんどっぱん打ちあがっているけど、やっぱり長岡が舞台で花火をテーマにしているだけあって本当に美しい絵作りがされていてかなり高評価です。
空襲の描写もそうだけど、ライティングがかなり上手かったと思う。
結構勉強になった。
~ハル登場までのストーリーについて
正直酷い
駆け足過ぎたよね。
なんかトントン拍子で話が進んでいくし、その割にはキャラが薄いし、ヒロインの煌(アキ)と主人公のマコツくんが惹かれあう描写も納得性は低い。
この作品を酷評する人の酷評理由のメイン①がここだと思う。
これは実際自分もかなり「ん?」ってなりましたし(こんなトントン拍子に話進んでどう着地すんのこの映画…?)ってなりました。
まぁおそらく尺足りなかったんだろうな。そんな雰囲気を感じた。
でもマコツくんのママン関連で伏線は貼ってたし(結構分かりやすかったしそれなら妹じゃなくてママをもっと出せば良いのでは?と思うけど)、完全に酷いとまでは言わないっすよ。
ハル登場してからはそこそこ良かったかなと思う。
ハツラツとしていて変なカリスマ性を感じた。
あと戦時中の人なので話が重いんだよなぁ…って。
フユカミングアウトからのストーリーについて
ここが結構自分にとってのターニングポイントで、一気にフユが好きになった。
というかもう感情移入の向き先が完璧にフユにターゲティングされてもうてしまいました。
ハルじゃないって……未来にいる時だけでも稔さんのお嫁さんでいたかったってお前……めちゃくちゃ健気やん……って……………
このどんでん返しは正直完全に想定外(ここに至るまでのストーリーでこの作品を結構舐め腐っていたので)で、わりかししっかりクリフハンガーになりました。
で、フユが帰るわけなんだけどそっからはもうかなり釘付け。
生き残っていたハル達に防火コートみたいなの着せ始めた瞬間から(え?フユ死ぬやんこれ……)って思い始めてどうか死なんといてくれ……!!!(懇願)という一心で観てた。
現代では花火を打ち上げる為に走るシーンとか(ラブロマンスあるある)煌が帰ってくるシーンとか色々あったけど、フユ関連の描写が刺さり過ぎてとても高評価です。
マコツ君は優しい人云々をJupiter流しながら回収するシーンほんまに感動しました。
過酷溢れる戦時中を生きて今を築き上げた偉大な先人からのエールっていう客観的な受け止め方をしちゃって。
過去の世代からの”継承”という事実に感動しちゃってですね。
自分が生き抜くだけでも大変だっただろう人がそれでも他者を慮るのって美しすぎませんか???
「時代が違う人でも、その想いや生きた証が今を生きる人の糧になっている」っていう事実に普通に感動する年齢になっちまった。
すみませんこの作品の感想というかお前の感受性の話やんって感じなんですが。
おじいちゃんおばあちゃんが優しい声で「○○は優しい子だね」って孫とかに言っているようなニュアンスを感じちゃって、俺そういうのに弱いんすよ……(うるり)
そういうわけで後半はかなり心動かされたため非常に高評価です。
でもさぁ!!!!!なんでフユ……!!!なぁ!!!!!
幸せになってほしかった。。。
フユが健気過ぎて喪失感が凄い。
喪失感が凄いということはかなり刺さったという事なんよな。
実際にこういう報われない恋をしてそれでも健気に生きて若くして亡くなった人が人類史において本当にたくさんいたんだろうなぁ……って思うと争いへの虚しさとやり切れなさが込み上げてきて切ねぇよ。
ぼくはダブルオーとウルトラマンコスモスが好きです。
声優と演技について
この作品を酷評する人の酷評理由のメイン②
ん、まぁ、佐藤勝利はたしかに棒でした。
ん~~~ただ酷すぎるっていうラインまでは行かないんだよな。
ストーリーがあまり面白くない序盤とかは結構気になってたんだけど、終盤はそこまで気にならなくなっていた(完全に0とは言わない)って感じで。
でもねぇ、これは事前に佐藤勝利がメインを務めているっていうのを知っていたからなおさらノイズになったのはあると思う。自分の場合はね。
ラブロマンスアニメ映画の主人公の声質っていうてこんなんだからな。
ちょっと棒気味なのはもう自分の中で許容しているから、どちらかというと政治キャスティングなのがノイズになったのは否めない。
とはいえ普通に棒だったので酷評する人の気持ちはよくわかります。
煌の原菜乃華はまぁすずめの戸締まりの主人公なので全然気にならなかったです。
高橋李依は神です。
キャラについてのコメント
・マコツくん(主人公)
「降り注ぐ爆弾が全て花火だったら良いのに」って言うぐらいには山下清みたいな感性を持ってる。
なんか普通のアニメ主人公って感じ。
特筆すべきことはあまりない……すみません…
・煌(ヒロイン)
ほんますみません、こちらも特に言及することは無いです。
だってメインどころの中盤以降消えてるだもん。
まぁ普通に可愛い。
個人的にはフユの人格も入っていてほしい
フユには稔さんの花火を見せるべきだ
・フユ
この映画の核。
健気。幸せになってほしい。
このキャラはこの映画の魅力の80%ぐらいを背負っている。
ていうかこのキャラに魅力を感じない人はこの映画つまらないと思う。
マコツくん視点だとマコツミーツ煌だろうけど、普通に観てる側視点だと観客ミーツフユだからね。
小説で報われるシーンがあるとかないですか???
・ハル
フユの代わりに生き抜いてくれて良かったね
でも煌にフユのこと言うとけよ…
・稔さん
シベリア抑留で亡くなったということで……
よく考えたらフユは稔さんと最後に交わした「ハル達を頼む」っていう約束をしっかり果たしたんだなぁって。褒めたってあげてください。
日本が多妻制だったらね…
・妹
かわいい
・ママン
良いママ。登場するんだってなった。
あの登場頻度でどうして公式サイトのキャラ紹介に出ているのかまるで理解が出来ない。
・親友
良いやつ。幸あれ。
主題歌(消えない花火)について
良すぎ。
映画ってエンドロール流れて自分の中で反芻するっていう一連の流れが最高に気持ち良いと思っていて、そこに良い主題歌が入るとそれだけで結構最終評価が上がる傾向が自分の中にあるんすよね。
終わり良ければ総て良しっていうか。
一気に現実世界に戻ってきてそれまでの非日常を咀嚼する時間っていうか。
「超かぐや姫!」のRayとか、「夏へのトンネル、さよならの出口」のフィナーレとか、他だと打上花火とかね。理解るでしょ?
そういう観点で見た時に、今回の消えない花火はめっちゃ良かった。
エンドロールに流す曲として、まずポップバラードって最強で、この曲もそのセオリーを組むようにスーッと反芻時に染みわたってきた。
もしこの曲を世に生み出すことを代償が主演を佐藤勝利にすることだったんなら、私は許容します。
いやまぁそこまで絶望的に悪くはなかったし、その時々の感情は伝わってきたから……
惜しむらくは、シングルがまだ発売されていない事。
ふざけるなって。
こういうのはリアルタイムが大事なんだって。
仕方ないので今ぼくはマッシュアップMVをYoutube Musicで流しながらタイピングをしています。
2026年で最も美しいと感じたJupiterのシーン
先ほども述べたけど、Jupiterが流れるシーンがね本当に美しかった。
あのシーンは色彩もライティングも音楽も演技も全部噛み合っていたと思う。
かなり真面目に今年見た映像作品の中で一番美しかったという評価です。
あのシーンのためにこの作品観る価値あったなっていっても正直過言じゃないかも。
総じての感想
この作品はフユと花火と継承について映画です。
「君と花火と約束と」というのが表のタイトルで、裏のタイトルは「フユと花火と継承と」です。
フユはもう言及した通りで、花火も凄く綺麗に描かれていたし、
また、自分がこの作品で感じたところとしてラブロマンスというよりも“継承”というのが大きくてですね。
フユの献身的な姿勢や優しさが残した軌跡がハル(やマコツくん)に伝わって、それが巡り巡って煌に伝わって、そこから初期のマコツくんに伝わっているっていう。
紡がれていっているわけですよね。言葉にしてもフユから託された絵にしても稔さんの花火にしても。
ちなみにですが、Twitterで酷評している人の酷評ポイントは大体「分かる…」ってなる。
いやまぁたしかに色々と思うところはありますよ、なんでフユは当然のように帰れんの?とか煌は消えている間どういう扱いになってるの?とか戦時中に作った花火ってもうとっくにシケってるんじゃないの?とか(これはツッコミというか無知なので単純に気になっている)
でも最終的には、ええねんええねんそんなのは
ボーイミーツガールなんてこんなもんなのよ。
瞬間最大風速が良ければ良いの。雰囲気が良ければ良いの。
フユと花火とJupiterでストップ高。
というのは冗談としても、自分の人生観に結構タイムリーに同調したっていう印象。
テーマが花火と戦争だからこの夏に結構タイムリーって感じだし。
あとは自分が高評価なのは加点方式で基本的に評価をする傾向にあるのが大きいかな。
減点方式の人とかは結構酷評するんちゃいますか?
あと序盤の展開や演技に拭えない違和感を植え付けられた人ね。
いやでもやっぱり、フユが幸せになってほしかった。
ここまで書いておおかた整理がついて冷静になったけどなんかだんだん腹立ってきたな…
なんで死んだんだよ……
ラブロマンスは基本登場人物全員幸せになってほしい。
まぁ話の流れ的に死ぬ方が自然なのは分かるし、切なさも必要。分かります。
ただね、それでもと、それでもと言い続けたい。
煌って実はフユの生まれ変わりなんでは?って最終盤で思い至った時に非常に腹落ちしたんだけど(そうしたら最後の煌の言動にも納得感出るし何よりフユが報われるので)、それでもフユ自身が生きて幸せになってほしかったよなぁ、それがベストだよねぇとワイトは思います。
プラメモもそう。(余談)
ええやないですか、フィクションなんですから……!
デウスエクスマキナがあったってええやないですか…
もうあれですよ、マブラヴオルタの霞みたいな感じにしよう。ね?
ここまでいろいろ言いましたが、
結論、花火見てぇ。



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